BOSS / OD-1 その1
上のリンクから拾ったBOSS OD-1の回路図を以下に示す。
この回路にはギターエフェクター(慣れないけどペダルって言うらしい)回路の作法が色々と詰まっている。まずは電源周辺から。
006P積層電池はノミナル電圧が9V。単三や単四乾電池だと同じようなボリューム(=2本)では3Vにしかならないし、充電池だと2.4Vしかない。ただし、006P電池は電流がとれるわけでもない(容量は450mAhしかない、単三アルカリは1本で2000mAh程度)し、内部抵抗は比較的大きい(20~40Ωもあるらしい)。
入力端子はステレオフォーンジャックで、ここにモノラルフォーンプラグ(普通のギターシールドのこと)を差し込むと、ジャックのRチャンネルがGNDに接続されることで、回路に電源が供給される。ちょっとわからないのはACアダプタ接続時だ。
楽器用のACアダプターは昔からセンターマイナスになっている(家電用はセンタープラスで統一された)。ACアダプタを刺すと積層電池の+側は切断されるので、無駄に電池は消耗しない。ただし、図中の赤線のようにGND側は見かけ上の内部抵抗が巨大に見える。なんだこれ?
LTSpiceで解析してみると、陽極側V(p)は1秒後に8.6Vくらい。
陰極側V(m)は当たり前だがGNDレベルにはならず、ー0.4Vくらい。なお、時刻0でー9Vまで下がるのは電圧差が理想的に9V一定だから。時刻0でV(p)が0V(コンデンサに電荷が無い)となるから必然的にV(m)は-9Vまで下がるわけだ。実際にどうなるかはわからない。
いずれにしても、電池なら内部抵抗は20~40Ω、ACアダプタだとR30+D4(470Ω以上)になってしまう。もしかしたら電池とACアダプタでは音が変わるかも。
今日のところはここまで。