BOSS / CE-2 (Chorus) その2
上図はBOSS/CE-2(Chorus)の回路図であり、今日は赤丸部分(初段のエミッタフォロアの次のオペアンプ回路)および青丸部分(ミキサー回路)を見てみよう。コーラスは微妙に遅延させて最後に混ぜるのが基本構成であって、遅延部分をゆっくりと変化させることでジョワーンという効果がでるわけだ。
IC1(オペアンプ)の7ピンは出力、その隣(6ピン)は反転入力でエミッタフォロアからの信号が入る。5ピンはバイアスにつながっていて、普通の反転増幅回路かと思ったら、入力がラグリードフィルタっぽくなっている。周波数特性を解析してみると、10kHzあたりに大きな盛り上がりがある(100Hz付近は0dBなので反転バッファになっている)。
これはあれか、エンファシス回路(BBDはノイズが多いから最後はカットしたいけど、音が変わっちゃうのであらかじめ増幅しておく)のようだ。最終段のミキサー回路(IC1のもう半分)がディエンファシス回路(事前に持ち上げた高域を下げる、と同時に高周波ノイズも下げる)になっているんだろうな。と解析してみたらまさにその通りだった。
ちなみに、次段を基準にミキサー段だけの周波数特性を見ると、以下の様になっており、ディエンファシス回路であることが良くわかる。
短いけど今日はここまで。